「わからない」と思うための対話 第6回 感想
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今日のテーマはこれ!
まず、今日やる技術はどういう場面でどういう風に使うのかっていう話からします。
これまで「悩みを聞いて望みを聞く」っていうワークをやってきたと思うんですが、「どうなったらいいと思いますか?」って望みを聞いているのに語られるのが悩みであるっていう場合がありますよね。
そういうケースの時にそれを望みとして語ってもらうためにちょっと工夫がいるわけです。
特に頭の中が悩みで考えるのにすごく慣れ親しんでいて、望みという形だとちょっと出てこないという人が結構いるわけね。
そういう人たちには望みを語ってもらう準備体操みたいなものが必要で、そのために使います。
なるほど!
望みが出てきにくい人は、現実に縛られすぎちゃうんだよね。そこで現実から解き放つためにどうすればいいのかって言うと、遊びというかゲームというか、わざわざ現実離れした設定を持ち込みます。
例えば「魔法使いのおばあさんがやってきてあなたに魔法をかけて全てが思い通りになっちゃったらどうなりますか?」っていうのって、どう考えても実現しない質問ですよね。 実現しないからこそ比較的夢物語を気軽に語れる。
そうしないで「どんなことを望んでますか?」って聞くと、「いやこんなの無理だし、あんなの無理だし」って最初に可能性を閉じてしまうので、ちょっとチラついたことも語れなくなってしまう。
だからわざと「実現不可能なこと」っていう枠で包んで語ってもらいやすくするってことだね。
なるほど!!「現実に縛られすぎちゃう人には現実離れした設定を持ち込む」という発想はなかった!
確かにこれなら望みがなかなか出てこない人も、「まぁそういう設定なら……」と望みを語ってくれそう。
ところで、「相手の望みを引き出す」と言えば、ホリエモンがいつも言っている話を思い出す。
ホリエモンの元には「やりたいことがないんです」という人がよく相談に来るそうで、ホリエモンはそんな人といつも決まってこういうやりとりをするらしい。
「好きな芸能人いる?」
「はい。新垣結衣さんが好きです」
「いいね。じゃあ新垣結衣さんと付き合えたらいいなって思わない?」
「そりゃ思いますよ!」
「ほら、やりたいことあるじゃん。それが君のやりたいことだよ。君の目標は今から、『新垣結衣さんと付き合うこと』です。頑張ってね」
これは本当に素晴らしいやりとりだと思う。
ホリエモン曰く、
「『やりたいことがない』人なんていない。みんな、『本当はこれがやりたいんだけどどうせ無理だから……』と思って願望に蓋をしているだけだ」
とのことなのだが、ぼくも本当にそう思う。
「志田未来と付き合う」というぼくの本気の思いに友達はみんな引いていたが、ぼくはそんなみんなに引いていた。なぜ無理だと決めつけるんだろう。
確かに一般人のままなら女優と付き合うのは不可能に近いだろうが、なんらかで成功してバラエティ番組に出て志田未来と絡んで仲良くなってLINEを交換すればいいではないか。
女優やアイドルが大好きな人は応援しているだけでいいのだろうか? 「応援だけするのが1番幸せなんです」と心から思えているならそれでいいと思うが、「もし付き合えたらどんなに幸せか」と思うならなぜ付き合うための努力をしないのか?
なぜ努力をしないかというと、ホリエモンの言う通り「思いに蓋をしているから」だろう。言い換えれば「枠に囚われている」ということだ。
その「枠」を取っ払うために、以下の質問はすごく効果的だと思う。
今日はここに書いてある通りそっくりそのまま読んでもらえばいいです。慣れてくればこれを一言一句違わずに読んでもらう必要は全くなくて、「魔法使いのおばあさんに夢を叶えてもらう」っていう枠が説明できれば問題ありません。
この時、以前のワークでも言ったように人は頭の中でイメージが持てたものに向かって動いて行きやすいので、なるべく具体的にイメージできる形で引っ張り出してあげた方がいいです。実際にそれを実行してるイメージが持てるように話を聞くということですね。
そのためにはこの、「翌朝目覚めてからどこでどんな風に奇跡が起きた事に気づきますか?」っていう質問が重要で、「『あ、ここで今自分はいつもと違う状態だぞ』って気づきます」っていうのは、けっこう具体的にイメージできてないと語れないわけですよ。
この質問によって枠を取っ払うことができれば、今まで蓋をしてきた望みを引っ張り出せるし、言葉にできる。うまくやれば、望みが叶った状態を具体的にイメージしてもらうことができる。
そうしたら「やっぱりこの望みに向かって進んでみたい」と思えるようになる確率は高くなるだろう。
ミラクルクエスチョンをされても最初は「特にないです」とか控えめで終わらせようとする傾向があるので、そこを上手く煽って引っ張り出すんです。こういう風にすると望みを考える準備体操……心のストレッチになるので、望みが出やすくなるんだよね。
これはできる自信が全然ない。ワーク以外でやって相手が不快にならないイメージが沸かない(笑)
いくら実現不能な設定ということにしていても、「今回を逃したら2度と叶えてもらえないので今できるだけ注文しておいた方がお得ですよ」と言っておいて、「まぁ設定だから実際には叶えられないんですけどね(笑)」と言うのにはかなり抵抗がある。なんというか、「ワクワクさせた責任」みたいなのがある気がする。
だけどこれはあくまで「煽り」としてはできないというだけであって、普通に優しく楽しく控え目な姿勢で聞くなら問題ないと思う。ぼくはそうやっていきたい。
もちろん、ミラクルクエスチョンをした時に言ってもらった望みが実現可能かと言うとたぶん実現不可能なんです。
なんだけど、この「実現不能な大きい望み」っていうのが分かると実際に叶えるとしてもたぶんこっち側を向いたこの辺の話になったりはするんだろうなっていう望みの方向性が見えるじゃない。
それだけでも話を聞きやすいし、本人も「まぁ実際これは無理だとしてもこれぐらいは行けるかな」っていう風に望みが出やすくなったりします。
ぼくは本当に実現不能な望みなんて「過去に戻りたい」以外ほとんどないと思っている。本気になれば大抵どんな望みだって叶うので、一見実現不能に見える大きな望みに向かっても進むべきだと思う。
けどそれは最終段階の話であって、ミラクルクエスチョンを使わないと望みが出てこないような人にいきなりそんなことを言ったら「だから無理だって……」と確実にめげてしまうだろう。
だから「第一歩として」本人にも実現可能だと思える小さい望みを設定し、それに向かって進んでもらおうとするのは非常に大事なことだと思う。階段は一歩一歩順番に登らないといけない。
この「小さな望み」が叶った後はもう少し大きな望みを目指してもらいたいし、最終的には最果てまで行ってもらいたい。
ワークの内容と感想
ワークの内容はこれ!
今回はケンタさんの話を聞いたが、煽りまくってもなかなか大きな望みが出てこなくてもどかしかった。
ぼくはこういう時、正直イライラしてくる。望みがありすぎるぼくとしては望みが出てこなかったり出てきても小さい望みでしかなかったりするのが理解できなくて、「なんで望みがスッと出てこないんだよ!」とか「もっと大きな望みを持てよ!本当にそれでいいのか!?」とか思って地団駄を踏みたくなってしまう。
でもたぶん、ミラクルクエスチョンを使わないといけない人はだいたいこんな感じなんじゃないだろうか。せっかく魔法使いのおばあさんという設定を出しても、1人じゃなかなか大きな望みが出てこない人の方が多いような気がする。
そういう人に対しては、今回ぼくがやったように「こんな望みもあるしこんな望みもあるしこんな望みもありますが、どれかいいのありますか?」みたいな質問をしてこっちからうまく引っ張っていく必要があると思う。
でも、「豪遊とか女性と付き合うとか世界一周とか……」といろんな望みを提示してるのに、ケンタさんがそれらの望みに全然惹かれないのには驚いた。
「おい!ハワイで豪遊して美女と付き合うのは男の夢だろ!!なんでそんなつまんなそうな表情なんだよ!!」とツッコミたくて仕方がなかったが、ケンタさんが惹かれないのなら仕方がないので、「全然楽しそうじゃないじゃないですか(笑)」と言ってケンタさんの口から別の望みを引き出した。今度は「ソレジャナイ顔」を見抜けてよかった。
今回の反省点は、めんたねさんに指摘された、「ケンタさんが考えてる時にぼくが質問をして思考を遮ってしまう」というやつ。
ワーク以外の時はけっこう気をつけられているつもりなんだけど、ワークは時間が限られてるし多くの人が見てるから空白の時間を少なくしようとついぼくのペースを優先させてしまう。
次からはなるべく相手のペースに合わせて、相手が黙っていたら「助け舟出した方がいいですか? それとももう少し待った方がいいですか?」と聞くようにしようと思った。
今回は今までで1番楽しい雰囲気のワークだった。
次はもうちょっとヘビーなのをやりたい!